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あざらとは?
「あざら」は、宮城県の気仙沼地方などに伝わる郷土料理です。メヌケのアラと白菜の古漬けを、酒粕を入れてトロ火で煮込んだもので、濃厚で美味な粕汁です。
この「あざら」は、見た目がイマイチでしてそれと匂いも結構キツイので地元の人でも 苦手な人が多いようです。
なかなか匂いのインパクトが強く好みが分かれそうな料理です。
「あざら」の名の由来は、昔この地に住む力の強い阿闍利(あじゃり=法師)が、修業時代に関西で食べたブリのあら汁を忘れられず作り出したとか、料理法があざら(手荒ら)なためなどの諸説あります。
元々は、旧正月に各家庭の残り物を煮たところから始まったと言われています。 春を迎えて白菜の処理に困った家庭で考案されたという説もあります。
現在では、一般家庭ではほとんど作られていないようです。一部の飲食店で不定期に提供されている程度のようですね。
食べてみたい方は、レシピを参考にご自宅で作って食べてみてはいかがでしょうか?
あざらの作り方
- 白菜漬けは丸ごと鍋に入れ、、漬け汁も白菜が隠れてひたひたになる程度加えて弱火で30分ほど煮る。
- 芯が少し残るぐらいのやわらかさかになったら火からおろし、ザルに空けて湯切りする。
- 白菜を3、4センチ位に切り、ボールにいれて水を少しずつ流しながら塩気を抜く。
- 白菜をくずれないように絞って水気を抜く。
- 鍋に魚のアラを入れた上に、絞った白菜を入れる。
- 具材が隠れる程度の水を入れる。
- 中火と弱火の間で約30分位煮る。
- 全体の汁気が半分くらいになったらかき混ぜ、酒粕を上に乗せる。
- さらに弱火で5分煮込み、酒粕が溶けたころあいを見てかき混ぜ火を止める。
- 白菜の塩具合を見ながら少し醤油を入れるとコクが出る。また、酒粕を入れると焦げやすくなるので注意する。
気仙沼あざらグランプリとは?
気仙沼あざらグランプリは、気仙沼市の「気仙沼さかなの駅」主催のイベントで、気仙沼の食の知恵を後世に伝えるとともに、観光客へのPRも兼ねた家庭の味コンテストが行われています。
市民を中心に観光客等がエントリーをし、各自が1~2キロある用意した「あざら」を、市民や観光客が試食し、気に入った味に投票し優勝者を決めます。
気仙沼さかなの駅
宮城県気仙沼市にある「気仙沼さかなの駅」は、「気仙沼の元気はさかなから!」というキャッチフレーズで、2011年3月11日の東日本大震災以来の辛く苦しい過去から明るい未来へ乗り換える「駅」として、開業しました。
現在は、6店舗が営業しています。
- 鮪専門店 カネマ
- 酒のサイシン
- 鮮魚 かねなか商店
- (株)気仙沼行場商店
- (有)平塚商店
- 野菜・果物 宮川商店